林業就業者は1980年の14.6万人から2020年に4.4万人へ70.1%減少。漁業は1963年の62.6万人から2023年に12.1万人へ80.6%減。両産業とも65歳以上が全体の4分の1を超え、担い手危機は数字が裏付けている。
就業者数は何人減ったか — 林業・漁業の長期推移

年 | 林業就業者数 | 漁業就業者数 |
|---|---|---|
1978年 | 0人 | 478,148人 |
1980年 | 146,321人 | — |
1990年 | 100,497人 | — |
1993年 | 0人 | 324,886人 |
2000年 | 67,558人 | — |
2003年 | 0人 | 238,371人 |
2010年 | 51,200人 | — |
2013年 | 0人 | 180,985人 |
2020年 | 43,710人 | — |
2023年 | 0人 | 121,389人 |
林業就業者数は1980年の約14.6万人をピークに一貫して減少し、2020年時点で約4.4万人と70.1%の大幅減少を記録した。高度経済成長期の都市部への人口流出と木材価格の長期低迷が主因であり、山村地域の過疎化と連動して就業者の減少が加速している。
漁業就業者はさらに深刻な減少を示している。1963年には約62.6万人を数えたが、2023年には約12.1万人と80.6%の減少を記録した。200海里水域規制の導入(1977年)や漁獲量の減少、燃油価格の高騰が就業者離れに拍車をかけた。両産業とも減少ペースは鈍化しつつあるが、反転の兆しは見えていない。
高齢化はどこまで進んでいるか

林業の65歳以上比率は25%(2020年)に達し、全産業平均の約22%(2020年時点)を大きく上回る。漁業の高齢化はさらに顕著で、直近の65歳以上比率は39.2%(2023年)に達している。一次産業の高齢化は日本社会全体の高齢化を大幅に先行しており、今後10年で現役世代の大量退出による技術・知識の断絶が現実のリスクとなる。
注目すべきは全産業平均との差だ。全産業の65歳以上比率が2020年時点で約22%であるのに対し、林業・漁業はその1.5〜2倍以上の水準にある。林業では2003年の「緑の雇用」事業開始以降、若年者比率が上昇に転じた時期もあったが、絶対数では依然として厳しい状況が続いている。
林業の年齢構成はどう変わったか

年 | 若年(〜34歳) | 中堅(35〜54歳) | 高齢(55歳〜) | 65歳以上 |
|---|---|---|---|---|
1980年 | 9.8% | 45.7% | 44.4% | 8.5% |
2000年 | 10.2% | 33.6% | 56.1% | 29.6% |
2020年 | 17% | 40.5% | 42.5% | 25% |
漁業の年齢構成はどう変わったか

年 | 若年(〜34歳) | 中堅(35〜54歳) | 高齢(55歳〜) | 65歳以上 |
|---|---|---|---|---|
1978年 | 22.5% | 54.4% | 23.2% | 8.7% |
2003年 | 9.5% | 32.7% | 57.8% | 33.3% |
2023年 | 11.8% | 29% | 59.2% | 39.2% |
データの読み方と注意点
本記事の林業データは総務省「国勢調査」(5年ごと実施)、漁業データは農林水産省「漁業センサス」(5年ごと実施)に基づく。調査年・調査方法・対象者の定義が異なるため、林業と漁業の数値を単純比較する際には注意が必要だ。年齢構成の「中堅」区分は35〜54歳とし、林業データの一部年次は推計値を含む。
まとめ
林業・漁業ともに就業者数は長期的な減少傾向にあり、高齢化率は全産業平均を大幅に上回る。担い手確保に向けた政策的支援(林業の「緑の雇用」事業、漁業の新規就業支援など)の効果を注視しつつ、データの定期的な更新で変化を追い続ける必要がある。
データの出典
- 総務省「国勢調査」各年次の就業状態等基本集計(1980〜2020年)
- 農林水産省「漁業センサス」各年次
- 林野庁「森林・林業白書」各年版
- データ取得元: 政府統計の総合窓口 e-Stat
- 集計・グラフ作成: sanchi.jp編集部
※本記事のデータは公開統計に基づく独自集計です。農林水産業の個別経営判断に本データを用いる際は、最新の公的統計を直接ご確認ください。


