森林経営管理法は、経営放棄された森を市町村が預かり、意欲のある林業経営者へ再配分する制度で、施業の意向調査と集積計画がカギになる。
主要データ
- 私有林における経営計画作成率:約31%(林野庁「森林・林業白書」2025年版)
- 森林経営管理法に基づく意向調査実施面積:累計約58万ha(2024年度末時点、林野庁調べ)
- 市町村による経営管理権の設定面積:約2.3万ha(2024年度末時点、林野庁調べ)
- 森林環境譲与税の譲与額:年間約600億円(2024年度、総務省)
意向調査の実施タイミングを間違えると、次の3年が無駄になる
問題はここにある。林業経営の現場で森林経営管理法の導入がなかなか進まない理由は制度の理解不足ではなく、意向調査の実施タイミングの判断ミスにあり、多くの市町村が「とにかく早く調査票を送ろう」と考えて路網の整備状況や搬出条件を考慮せずに対象林を選んでしまうため、所有者から「やる気がある」と回答をもらっても実際には搬出コストが販売収入を上回り、意欲ある林業経営者が誰も手を挙げない。こうして集積計画の策定が止まるのだ。
数字が物語る。宮崎県日南市の事例では、最初に意向調査を実施した区域のうち、実際に経営管理権が設定できたのは全体の12%程度だった。路網から500m以上離れた急傾斜地が大半を占めていたためだ。翌年度以降、市は路網から200m以内かつ傾斜30度未満の林分に絞って調査対象を選定し直した。この変更により、設定率は約47%まで上昇している。
結論からいえば、意向調査は「誰かが実際に施業できる山」から始める。これが制度を動かす唯一の方法だ。
森林経営管理法の全体像:5つのステップで山を動かす

まず全体像だ。森林経営管理法(平成30年法律第35号)は、経営や管理が行われていない森林について市町村が仲介役となり、意欲ある林業経営者へ経営を集積する仕組みであり、林野庁の統計によると私有林のうち経営計画が作成されている面積は約31%にとどまるため、残りの7割近くは施業が放置されていることになる。また、私有林のうち所有者が村外に居住する不在村者所有森林の割合は約25%に達しており、経営放棄の一因となっている(林野庁「森林・林業白書」令和6年版)。
この放置林を動かすために、以下の5段階で制度が設計されている。
ステップ1:森林所有者への意向調査
起点はここだ。市町村が森林所有者に対し、今後の経営や管理の意向を文書で確認する。調査票には「自ら経営を行う」「市町村に委ねる」「現時点では未定」の3つの選択肢が示され、ここで「市町村に委ねる」と回答した森林が次のステップへ進む対象となる。
ステップ2:経営管理権集積計画の作成と公告
次に計画化だ。市町村は、所有者から経営や管理を委ねられた森林について経営管理権集積計画を作成し、計画には施業の内容、期間(上限50年)、収益の配分方法などを記載したうえで議会の議決を経て公告するため、この公告により市町村が当該森林の経営管理権を取得することになる。
ステップ3:意欲と能力のある林業経営者の選定
担い手の選定だ。市町村は、集積した森林のうち林業経営に適した森林について、公募や指名により意欲と能力のある林業経営者(以下、経営者)を選定する。選定基準には、施業実績、保有機械、技術者数、財務状況などが含まれる。
ステップ4:経営管理実施権の設定
ここで実施段階に入る。市町村は、選定した経営者との間で経営管理実施権配分計画を作成し、公告する。これにより、経営者が当該森林で伐採・搬出・再造林などの施業を実施する権利を得る。収益は、施業経費を差し引いた後、市町村経由で所有者に配分される。
ステップ5:市町村による直接管理(経営に適さない森林)
最後の受け皿だ。林業経営に適さない森林(急傾斜地、搬出困難地など)については市町村が自ら間伐や獣害対策などの管理を行い、この財源として森林環境譲与税が充てられる一方で、2024年度の譲与額は約600億円であり、私有林人工林面積、林業就業者数、人口の3要素で各市町村に配分される。
意向調査で回収率を上げる3つの実務手順
回収率が分かれ目だ。意向調査の回収率は制度全体の成否を左右し、林野庁の集計では2024年度末時点で意向調査が実施された面積は累計約58万haだが、回収率は地域により20%台から70%台まで大きく差があるため、回収率が低い市町村に共通するのは調査票の設計と送付タイミングの甘さだと分かる。さらに、林野庁の「森林経営管理制度の運用状況調査」(2023年度)によると、意向調査の全国平均回収率は約45%であり、制度の定着には依然として所有者への丁寧なアプローチが求められている。
手順1:登記簿と森林簿の突合を徹底する
最初は名寄せだ。森林簿には所有者情報が記載されているが、相続未登記や住所変更が反映されていないケースが多い。秋田県内のある町では、森林簿上の所有者宛に調査票を送ったところ、約35%が「宛先不明」で返送されてきた。このため、調査前に法務局で登記簿を確認し、森林簿と突合する作業が不可欠になる。
実務では、地籍調査の成果や固定資産税の課税台帳も参照し、固定資産税台帳は最新の住所が記載されている可能性が高いため、森林簿と齟齬がある場合は税務課に照会することになるが、個人情報の取扱いには注意が要る。庁内の情報共有については、各自治体の個人情報保護条例に基づき、森林経営管理法に基づく事務として目的外利用の手続きを踏む。ここが基本だ。
手順2:調査票には具体的な立木価値を記載する
次は判断材料だ。教科書では「所有者の意向を中立的に聞く」とされるが、実際の現場では情報不足の所有者が大半であり、自分の山がどの程度の価値を持つのか分からないまま「市町村に委ねる」と回答するのは難しい。
高知県内のある町では、調査票に「あなたの森林は推定で〇〇㎥の立木があり、現在の市場価格では約△△万円の価値が見込まれます」という試算を添付した。この結果、回収率が前年度の42%から61%へ上昇している。試算の根拠は、航空レーザ測量による樹高データと地域の平均材積を用いた。完全に正確でなくても、目安となる数字があるだけで所有者の判断材料になる。
手順3:調査票の送付は冬期を避ける
時期も重要だ。林業の現場では冬期が伐採・搬出の最盛期になるため、森林組合や素材生産業者は人手が不足し、市町村が意向調査の回答内容について所有者に追加で問い合わせをしようとしても、所有者が組合の担当者に相談できず、回答が遅れることがある。
実務上、調査票の送付時期は5月から7月が最も回収率が高い。この時期は山仕事が一段落し、所有者も森林組合の担当者に相談しやすくなる。年末の繁忙期や確定申告時期も避けたほうが無難だ。
経営管理権集積計画の作成で詰まる2つのポイント
詰まりどころは明確だ。意向調査で「市町村に委ねる」と回答があった森林について経営管理権集積計画を作成するが、この計画には施業の内容、実施時期、収益の配分方法などを記載する一方で、実務で最も詰まるのは「境界の確定」と「収益配分の設計」であり、ここを甘く見ると後工程が止まる。
境界確定は地籍調査の有無で工数が3倍変わる
まず境界だ。森林の境界が不明確な場合、隣接所有者との立会いが必要になる。地籍調査が完了している地域では、既存の測量成果を活用できるため、境界確定の工数は大幅に削減される。一方、地籍調査が未実施の山間部では、隣接所有者が遠方に住んでいたり、既に亡くなっていたりするケースが多く、立会いの調整だけで数ヶ月を要する。
岐阜県内のある市では、地籍調査済みエリアでは1件あたり平均2週間で境界確定が完了したのに対し、未調査エリアでは平均6週間かかった。この差を縮めるため、市は森林組合のOB職員を非常勤で雇用し、地元に詳しい人材を境界立会いの調整役として配置しているため、制度上の手続きだけでなく地域事情を知る人材の確保が実務の速度に直結している。現場では、昔の作業道跡や尾根筋、沢筋などの地形を手がかりに境界を推定する技術が求められる。そこが核心だ。
収益配分は「赤字リスク」を所有者に説明できるか
次は収益だ。経営管理権集積計画には、施業による収益を所有者と市町村、経営者でどう配分するかを記載する。一般的には、施業経費を差し引いた残額の全額を所有者に配分する設計が多いが、ここに落とし穴がある。
木材価格の下落や搬出条件の悪化により、施業経費が販売収入を上回る場合、所有者への配分額はゼロになる。これを計画書に明記しないと、後からトラブルになる。実際、熊本県内のある町では、施業後に赤字が発生し、所有者から「話が違う」とクレームが入った事例がある。
前提は説明責任だ。この問題を避けるには、計画書に「木材価格や搬出条件により、配分額がゼロになる可能性がある」と明記し、所有者から同意を得ることが前提になるうえ、施業前に経営者から詳細な収支見積もりを取り、赤字リスクが高い場合は計画の見直しや市町村による直接管理への切り替えを検討する必要がある。これを外すと後で必ず響く。
意欲と能力のある林業経営者を選定する基準
基準の明確化が要る。市町村が経営管理権を取得した森林のうち、林業経営に適した森林については意欲と能力のある林業経営者へ経営を再配分するが、この「意欲と能力」の基準が曖昧だと施業実績のない事業者が参入し、計画倒れになるリスクがあるため、選定条件はできるだけ具体化しなければならない。
林野庁は、経営者の選定基準として以下の要件を例示している。
- 森林経営計画または森林施業プランナーによる提案型施業の実績
- 高性能林業機械(ハーベスタ、フォワーダ、プロセッサなど)の保有または調達能力
- 林業技術者(フォレストマネージャー、フォレストリーダーなど)の配置
- 労働安全衛生法に基づく安全管理体制の整備
- 財務状況の健全性(直近3年の決算書で判断)
実務では、これらの要件を点数化し、一定の基準点を超えた事業者を「意欲と能力のある林業経営者」として認定する方式が多い。ただし、地域によっては該当する事業者が極めて少ない場合もある。
足りない地域もある。三重県内のある町では、公募を実施したところ応募がゼロだったため、隣接市町村と共同で経営者を選定し、複数の市町村にまたがる森林を一括して施業する体制を構築している。広域連携により、経営者にとっても一定のロットが確保でき、事業性が向上する。
市町村による直接管理の実施内容と優先順位
直接管理は受け皿だ。林業経営に適さない森林、つまり急傾斜地や搬出困難地、木材価格に対して経費が見合わない森林については市町村が自ら間伐や獣害対策などの管理を実施するが、この財源として森林環境譲与税が充てられる一方で譲与額には限りがあるため、優先順位の設定が不可欠になる。林野庁の「森林環境譲与税の使途の公表状況」(2023年度)によると、譲与税の使途は意向調査・境界明確化が約35%、森林整備が約30%を占めており、市町村の体制整備と直接管理の両面に財源が配分されている。
直接管理の優先順位は「公益的機能」で判断する
判断軸は公益だ。市町村による直接管理の対象森林は膨大になる可能性があるため、全てに手を入れることは現実的ではない。実務では、以下の基準で優先順位をつける。
- 水源涵養機能:上水道の取水源に近い森林
- 土砂災害防止機能:急傾斜地崩壊危険区域や土砂災害警戒区域に隣接する森林
- 保健・文化機能:集落に近い里山林、景観上重要な森林
長野県内のある村では、森林GISで水源地から500m以内の森林を抽出し、荒廃度を現地調査で判定した上で、優先度の高い順に間伐を実施している。荒廃度の判定基準には、過密度(ha あたり本数3,000本超)、枯損木の割合(30%超)、下層植生の被度(10%未満)などを用いる。
直接管理の施業内容は「最小限の手入れ」に絞る
目的は木材生産ではない。市町村による直接管理は、あくまで公益的機能の維持が目的であり、木材生産を目指すものではない。したがって、施業内容は以下のような最小限の手入れに絞られる。
- 過密林の間伐(本数間伐率30%程度)
- 枯損木・倒木の除去
- シカ食害防止のための防護柵設置
- 広葉樹の侵入を促す皮むき間伐
設計思想が違う。ここで注意すべきは、搬出を前提としない施業設計であり、搬出経費が木材販売収入を大きく上回る場合は切捨て間伐を選択するため、木材生産の論理をそのまま持ち込まない判断が必要になる。切捨て間伐は、伐倒した木をその場に残す方法で、搬出コストがかからない分、施業面積を広げられる。ただし、林地残材が多すぎると獣の隠れ場所になるため、枝条は筋置きにして地面との接地面積を減らす。ここは実務的だ。
必要な道具と前提条件:制度を動かすために揃えるもの
準備がすべてだ。森林経営管理法を実際に運用するには法制度の理解だけでは足りず、市町村の体制整備と現場で使える道具やデータの準備が前提になるため、制度設計を知っているだけでは山は動かない。
市町村に必要な体制
まず人だ。林野庁の調査によると、森林経営管理制度を実施している市町村のうち、専任の林務担当職員が配置されているのは約4割にとどまる。残りの6割は兼務職員が対応しており、制度の運用が遅れる一因になっている。
最低限必要な体制は以下の通りだ。
- 林務担当職員1名以上(できれば林業経験者または森林施業プランナー資格保有者)
- 森林GISの操作ができる職員または委託先
- 境界確定や現地調査を担当する作業員(森林組合OBや地元林業者を非常勤雇用)
職員の確保が難しい場合、都道府県の林業普及指導員や森林総合監理士(フォレスター)の支援を受ける方法もある。また、複数の市町村で広域連携し、専門職員を共同雇用する例も増えている。
必要なデータと調査ツール
次に道具だ。制度の運用には、以下のデータや道具が不可欠だ。
- 森林簿と森林計画図(都道府県から提供)
- 森林GIS(地図情報システム)
- 航空レーザ測量データ(樹高、立木密度、地形情報)
- 地籍調査成果(境界確定に使用)
- ハンディGPS(現地調査での位置確認)
- デジタルコンパスと測距儀(境界測量)
航空レーザ測量データは、意向調査の対象森林を選定する際に極めて有効であり、樹高や立木密度を広域で把握できて施業の優先順位づけが容易になる一方、測量費用は1km²あたり10万円前後かかるため、森林環境譲与税を活用して段階的に整備することになる。無理なく進めるべきだ。
現場で応用するコツ:3つの局面別対応
現場は予定通りに進まない。森林経営管理法の運用では制度通りに進まない局面が頻繁に発生するため、事前に典型的な詰まり方を知っておくことが重要であり、以下は現場でよく直面する3つの局面とその対応策だ。
局面1:所有者が「保留」と回答した場合
保留層への対応だ。意向調査に対し、「自ら経営する」でも「市町村に委ねる」でもなく、「現時点では未定」と回答する所有者が一定数いる。こうした保留層に対して、市町村は再勧奨が認められているが、実際には放置されるケースが多い。
島根県内のある町では、保留回答のあった所有者に対し、1年後に再度調査票を送付するのではなく、森林組合の担当者が直接訪問して相談に乗る体制を作った。訪問時には、具体的な施業プランと収支見込みを提示する。この結果、保留回答の約3割が「市町村に委ねる」へ転換した。訪問相談には手間がかかるが、文書だけでは伝わらない情報を補完できる。
局面2:経営者が見つからない森林
次は担い手不足だ。林業経営に適した条件を満たしていても、経営者が手を挙げない場合がある。理由は、ロットが小さい、分散している、搬出路の開設費用が高い、などだ。
この場合、市町村が主導して複数の所有者の森林を取りまとめ、一定のロットを確保する方法が有効だ。奈良県吉野地域では、市町村が航空写真と森林簿をもとに、路網から近い森林を地図上でグルーピングし、「ここをまとめて施業しませんか」と経営者に提案しているため、個別には採算が見えにくい森林でも面的にまとめることで事業として成立しやすくなる。グルーピングにより、経営者の施業効率が上がり、採算が取れるようになる。
局面3:災害や獣害で施業計画が変更になる場合
最後は計画変更だ。経営管理実施権を設定した後、台風や豪雨により林道が崩壊したり、シカ害が想定以上に深刻化したりすることがある。こうした場合、当初の施業計画を見直す必要があるが、計画変更には所有者の同意と議会の議決が再び必要になる。
実務では、計画書に「災害や獣害などやむを得ない事情により施業内容を変更する場合がある」という条項をあらかじめ記載しておく。これにより、軽微な変更(伐採時期の変更、間伐率の微調整など)については、所有者への通知のみで対応できるようにする。ただし、大幅な変更(伐採箇所の変更、収益配分の変更など)については、改めて正式な手続きが必要になる。
よくある失敗:制度導入1年目に自治体が陥る罠
典型的な失敗がある。森林経営管理法の運用を始めた市町村が、最初の1年で必ず直面する失敗は「意向調査の対象面積を広げすぎる」ことであり、制度を早く軌道に乗せたいという焦りが、かえって処理遅延と信頼低下を招く。
ある北関東の町では、初年度に町内の私有林人工林の約4割、およそ1,200haを対象に意向調査を実施した。回答率は約55%で、そのうち約30%が「市町村に委ねる」と回答した。これは面積にして約200haに相当する。しかし、この200haについて境界確定と現地調査を進めたところ、職員2名では到底処理しきれず、次年度への持ち越しが大量に発生した。結果、所有者から「回答したのに何も進まない」と不信感を持たれ、次年度の調査回収率が大幅に低下した。
原因は量ではなく処理能力だ。これは調査範囲の設定の問題ではなく、処理能力の見極めの問題であり、初年度は職員の習熟度や委託先の体制を考慮し、確実に処理できる面積(例:50ha程度)に絞って調査を実施するべきだ。2年目以降、ノウハウが蓄積されてから段階的に拡大するのが現実的だ。
広域連携で動かす:単独市町村では限界がある
単独運用には限界がある。森林経営管理法の運用は単独の市町村だけでは限界があり、特に人口規模の小さい町村では専門職員の確保や経営者の選定が困難であるため、この課題を解決する手段として広域連携が重要になる。
鳥取県智頭町、若桜町、八頭町の3町では、共同で「森林経営管理推進協議会」を設立し、意向調査の実施、経営者の選定、施業の発注を一体的に行っている。協議会には、3町から職員が出向し、専門チームを編成する。これにより、各町単独では雇用できなかった森林施業プランナー資格保有者を常勤で配置できた。
また、3町の森林を一括して経営者に提示することで、ロットが大きくなり、事業性が向上する。経営者にとっても、町ごとに異なる手続きを踏む必要がなくなり、事務負担が軽減される。広域連携は、制度の実効性を高めるための有力な選択肢だ。
次にやるべきこと:最初の一歩は現地の「色分け」から
最初の一歩は単純だ。森林経営管理法を実際に動かしたいなら、まず自分の市町村の森林を3色に色分けし、緑は「今すぐ施業できる林」、黄色は「路網整備後に施業できる林」、赤は「当面は市町村管理に回す林」と整理することで、調査対象の優先順位が一気に明確になる。
色分けの基準は、路網からの距離(200m以内か)、傾斜(30度以下か)、林齢(主伐可能な45年生以上か、間伐対象の30年生前後か)の3つで十分だ。森林GISと航空レーザ測量データがあれば、机上で8割方は判定できる。残り2割は現地を歩いて確認する。
まずは緑の林だ。つまり今すぐ施業できる林から意向調査を始めろ。ここで実績を作れば、所有者も経営者も市町村職員も制度の動かし方を学べる。黄色と赤の林は、その後でいい。制度は一気に回すものではなく、小さく回して徐々に広げるものにほかならない。
この記事は「林業経営の完全ガイド — 収益構造から事業計画まで」の関連記事です。林業に関する体系的な知識はこちらのガイドをご覧ください。
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