底引き網漁業は網を海底で曳いて魚を獲る能動的漁法で、漁獲効率を左右するのは網口の開口維持と曳網速度の微調整だ。

主要データ

  • 底びき網漁業の経営体数:2,947経営体(2023年漁業センサス、2018年比18.3%減)
  • 底びき網漁業の生産量:約34万トン(2024年度水産白書、主要5魚種計)
  • 1隻あたりの年間水揚げ金額:2,780万円(2023年度沖合底びき網平均、水産庁経営調査)
  • 主機関出力:150〜450馬力帯が中型船の主流(小型底びき網の場合)

底引き網で失敗する現場の8割は、網口の開きが原因だ

底引き網を始めて最初の1年で詰まりやすいのは網口の開口維持であり、教科書では「オッターボードの角度を15度に保て」と示されるものの、実際の海底地形は一様ではないため、そのまま当てはめても現場では通用しない場面が少なくない。土佐湾で40年漁を続けるベテラン漁師が言うには、「砂地と泥地で同じ角度で曳いたら、泥地では網が閉じて漁獲はゼロになる」というのが実際の感覚だ。

2026年9月時点で土佐湾の海面水温は29.6度と平年より1.9度高く、エビ類の生息域が例年より深場に移動しているため、こうした状況では網の接地圧をさらに細かく調整する必要がある一方で、多くの現場ではオッターボードの重量を固定したまま水深だけ変えてしまい、結果として曳き方が合わずに失敗している。

結論からいえば、底引き網の成否は「網が海底をどう這うか」で決まり、網が浮けば魚は下を逃げるが、沈みすぎれば泥を巻き込んで網が破れるため、この微妙なバランスを取る現場判断が漁獲の差として表れやすい。

底引き網を始める前提条件と必要な装備

許可制度と資格要件

底引き網漁業は漁業法に基づく許可漁業であり、沖合底びき網漁業は農林水産大臣許可、小型底びき網漁業は都道府県知事許可となる。新規参入の場合は既存の許可を譲り受けるか、減船により空いた枠を取得する形が一般的で、水産庁の2024年度統計では新規許可取得にかかる期間は平均で2年半から4年とされるが、これは譲渡元との交渉期間を含まない数字であるため、実際の準備期間はさらに長くなりやすい。

小型船舶操縦士免許(1級または2級)に加え、船舶の総トン数によっては海技士免許も必要になる。20トン未満の小型底びき網船なら2級免許で対応できるが、実務上は1級を持っていないと沖合での操業判断や回航時の余裕に不安が残るという見方が多い。

船体と主機関の選定

小型底びき網の場合、船体は12〜19トン級が主流であり、主機関出力は150〜450馬力帯が中心となるが、曳網速度と燃費のバランスを考えると250〜300馬力が使いやすい。五島列島沿岸西部で操業する漁船の多くは、ヤンマーまたはいすゞの6気筒ディーゼルエンジンを搭載している。

揚網機(ネットホーラー)は油圧式が主流で、手動式は体力的な負担が大きいうえに1日2〜3回の揚網作業で疲労が蓄積しやすい一方、油圧式なら揚網時間を3分の1に短縮でき、網の破損リスクも抑えやすい。機器メーカーはニッカトー、東邦工業あたりが信頼性の面でよく挙げられる。

網具の構成と選択

底引き網の網具は大きく分けて、袋網(コッドエンド)、身網、手綱、オッターボード、ワイヤーロープで構成される。網地の材質はナイロンまたはポリエチレン製が多く、目合いは漁獲対象種によって変わり、エビ類なら15〜20mm、カレイ類なら25〜35mm、アナゴなら40〜50mmが目安だが、これは海域ごとの資源管理規則に従う必要がある。

オッターボードは網口を左右に開くための板で、鉄製とアルミ製がある。鉄製は重くて沈みやすく砂地向きであり、アルミ製は軽くて浮力があり泥地向きで、津軽海峡で操業する漁船の8割は鉄製を使うが、能登北部沿岸では泥地が多いためアルミ製の比率が高いという違いが見て取れる。

操業に必要な周辺機器

魚群探知機は必須だが、底引き網では海底地形を読むために200kHzの高周波と50kHzの低周波を併用する必要があり、フルノ電機のFCV-628やGARMINのECHOMAP Ultraシリーズが現場での使用率が高い。GPS魚探と連動させることで、過去の好漁場を記録し再現性を高められる。

ワイヤーの張力を測るテンションメーターも重要であり、左右のワイヤー張力が10%以上ずれると網が斜めに曳かれて漁獲効率が大きく落ちるため、張力差を早い段階で把握できるかどうかが操業の安定性を左右する。国産メーカーでは共和電業のテンションメーターが耐久性に優れると評価されている。

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Step 1: 出漁前の気象・海況判断

底引き網は時化に弱い漁法であり、波高1.5メートルを超えると曳網中のワイヤー張力が不安定になって網が跳ね、海底から浮きやすくなる。この状態で操業すると燃料を余計に消費するだけでなく、網の姿勢も安定しにくい。

出漁判断の基準は、まず風速10メートル以下、波高1メートル以下、視界2キロ以上だ。ただし、これは凪の海域での話であり、十勝地方沿岸のように外洋に面した海域では風速7メートルでも操業が厳しい場合があるため、現場では港を出る前に必ず沖合の漁船と無線で海況を確認する。気象庁の予報だけでは局地的なうねりを読み切れないからだ。

潮回りも見逃せない。大潮の日は潮流が速く網が流されやすい一方で、小潮の方が曳網速度を一定に保ちやすいため、特に新米の船頭には小潮での操業が勧められることが多い。

Step 2: 航行と漁場選定

漁場に到着したら、まず魚群探知機で海底地形を確認する。底引き網に適した海底は、傾斜が5度以下の平坦な砂泥底であり、岩礁帯や急斜面では網が引っかかり破れるため、最初の見立てを誤るとその日の操業全体に響く。

水深は漁獲対象種によるが、エビ類なら80〜150メートル、カレイ類なら50〜100メートル、アナゴなら30〜80メートルが基本だ。ただし、2026年9月のように海面水温が高い年は、エビ類の分布が例年より深場に移動している可能性があるため、浅場から決め打ちするのではなく、まず150〜200メートル帯を試し曳きして反応を見る進め方が現実的になる。

GPS魚探に過去の好漁場を登録しておくと、同じコースを再現できる。十勝地方沿岸で操業する漁船は、沖合10〜15キロの範囲で5〜8か所の定点を設定し、日替わりでローテーションするが、同じ場所を連日曳くと資源が枯渇しやすいため、最低でも3日は間を空ける運用が重視されている。

Step 3: 投網と曳網開始

漁場に着いたら、まず船速を2〜3ノットまで落とす。この速度で船尾から袋網、身網、手綱、オッターボードの順に投入するが、網を投げ入れる順序を間違えると絡まりやすいため、袋網から先に入れる手順を崩さないことが欠かせない。

オッターボードを海に落としたら、ウインチでワイヤーを繰り出す。ワイヤーの繰り出し量は水深の3〜4倍が基本で、水深100メートルなら300〜400メートル繰り出すが、浅すぎると網が浮き、深すぎるとワイヤーが海底を這って抵抗が増えるため、単純に長く出せばよいわけではない。

左右のワイヤー長を揃えるのが最初の難関であり、テンションメーターで張力を確認しながら左右の差が5%以内に収まるよう調整する必要がある。この作業を怠ると網が斜めに曳かれ、片側だけが海底を掘って泥を巻き込むため、五島列島沿岸西部のベテラン漁師が「ワイヤーの張力差は、曳網中も10分おきに確認しろ」と繰り返す理由はそこにある。

曳網速度の調整

曳網速度は2.5〜3.5ノットが標準だ。速すぎると網が浮き、遅すぎると網が沈んで泥を噛むため、エンジン回転数だけでなく、GPSの対地速度と対水速度の両方を見る必要がある。潮流が速い日は、対地速度が2ノットでも対水速度が4ノットになることがあり、この場合は網が浮いていると判断しなければならない。

曳網中はエンジン音とワイヤーの振動で網の状態を判断する。ベテランになると、ワイヤーの振動パターンで「今、網が砂地を這っている」「泥を噛んだ」「魚が入った」が分かるとされ、文字で説明するのは難しいが、砂地を這う時はワイヤーが一定の細かい振動を続け、泥を噛むと振動が荒くなり、魚が入ると一瞬振動が強まってから滑らかになる。

Step 4: 揚網と漁獲物の取り扱い

曳網時間は1回あたり1.5〜3時間が標準であり、これ以上長く曳くと袋網に入った魚が圧死して鮮度が落ちやすい。東京中央卸売市場の2026年9月7日時点のデータでは、まぐろの入荷量が前日比33.2%増、するめいかが40.3%増と好調だが、底引き網で獲れるアジやブリは逆に入荷量が減少しており、鮮度管理の難しさが販売条件に影響している様子もうかがえる。

揚網作業は船速を1ノット以下まで落としてから始める。ウインチでワイヤーを巻き上げ、オッターボードが船尾に近づいたら一旦停止してボードを固定し、その後に手綱と身網を巻き上げ、最後に袋網を引き上げる流れとなる。

袋網が水面に上がったら、袋網の尻部分(コッドエンド)の結び目を解き、魚を甲板上の選別台に流し込む。この時、袋網を一気に開けると魚が散乱するため、少しずつ開けながら流し込む必要があり、津軽海峡の現場では袋網を開ける前に海水を張ったタンクを用意しておき、活魚として出荷する高値魚(ヒラメ、マコガレイなど)を優先的に取り分ける段取りが取られている。

選別と鮮度保持

選別作業は時間との勝負だ。漁獲物は魚種ごと、サイズごとに分け、すぐに氷を詰めた魚箱に入れる。氷の量はケチらない。魚1キロに対して氷500グラムが最低ラインで、夏場はさらに多めに入れる。

底引き網では混獲が多く、選別に手間がかかる。エビ、カレイ、アナゴ、イカ、タコ、雑魚が一度に上がるため、3人以上の乗組員がいないと作業が回らず、能登北部沿岸の小型底びき網船では、船頭を含めて4人体制が一般的だ。

鮮度落ちが早い魚種(イワシ、サバなど)は、選別後すぐに氷水に浸ける。空気に触れる時間を最小限にすることで、鮮度を12時間以上延ばせるため、市場での評価差を抑えるうえでも、この初動の速さが価格形成に響きやすい。

Step 5: 帰港と水揚げ

帰港後は速やかに魚箱を陸揚げし、市場または仲買人に引き渡す。水揚げのタイミングは市場の競り時間に合わせる必要があり、早朝競りなら前日夕方に帰港、夕方競りなら当日午前中に帰港するのが基本で、時間がずれると魚価にも影響しやすい。

漁協の市場を通さず、直接仲買人や飲食店に卸す「産直」も増えている。特に活魚は競りを経由すると鮮度が落ちるため、産直の方が高値で売れる一方で、販路開拓と顧客管理の手間がかかるため、操業と並行して進めるには相応の体制づくりが求められる。

底引き網でよくある失敗と対処法

失敗例1: 網が海底から浮いて漁獲ゼロ

土佐湾で2隻の小型底びき網船が同じ漁場で操業した時の話だ。A船は3時間の曳網でエビ80キロ、B船は同じ時間で5キロしか獲れなかった。原因はB船のオッターボードが軽すぎて、網が海底から30センチ浮いていたことだった。

対処法は、オッターボードの重量を見直すことだ。砂地では重め、泥地では軽めが基本だが、潮流が速い日はさらに重くする必要があり、現場ではオッターボードに鉛の重りを追加して調整する。また、ワイヤーの繰り出し量を水深の3.5倍から4倍に増やすと、網が沈みやすくなる。

失敗例2: 網が泥を噛んで破れる

五島列島沿岸西部の泥底で操業中、ワイヤーの張力が急に上がり、揚網したら袋網が泥で真っ黒になっていた。網地の一部が破れ、修理に3日かかった。これは曳網速度が遅すぎて、網が海底に沈み込んだのが原因だった。

対処法は、曳網速度を0.5ノット上げることだ。ただし、上げすぎると今度は網が浮くため、テンションメーターの数値を見ながら微調整する必要があり、また、オッターボードをアルミ製に変えると泥地でも網が浮きやすくなるため、底質との相性も合わせて見直したい。

失敗例3: 左右のワイヤー長が不均等で網が斜めに曳かれる

津軽海峡で初めて底引き網をやった新米船頭が、左右のワイヤー長を目測で合わせた結果、右側のワイヤーが20メートル長く、網が右に傾いて漁獲が半減した。揚網後に網を見ると、左側だけが泥まみれで右側はほとんど海底に触れていなかった。

対処法は、ワイヤーにマーキングをして長さを揃えることだ。10メートルごとにペイントでマークを入れておけば、繰り出し量を正確に合わせられるうえ、テンションメーターで左右の張力を常時監視し、差が出たらすぐに調整する運用も欠かせない。

失敗例4: 網に岩が引っかかり大破

能登北部沿岸で、魚群探知機の画面を見誤り、岩礁帯で曳網してしまったケースだ。ワイヤーが一瞬で切れ、網とオッターボードを海底に置き去りにした。損害額は網具一式で200万円を超えた。

対処法は、事前に海底地形を徹底的に調べることだ。魚群探知機の記録を見返し、岩礁の位置をGPSに登録しておく。また、曳網中は常にエコー画面を監視し、海底に異常な突起が見えたらすぐに揚網する必要があり、疑わしい地形ほど無理に曳かない姿勢が損失回避につながる。

安全上の注意点

ワイヤーの破断事故を防ぐ

底引き網で最も危険なのは、ワイヤーが破断して跳ね返ることだ。ワイヤーには数トンの張力がかかっており、切れた瞬間に鞭のようにしなって周囲を薙ぎ払うため、過去には破断したワイヤーが船員の脚を直撃し、骨折した事例もある。

ワイヤーの点検は毎日欠かさない。素線切れが10%以上あるワイヤーは即交換であり、曳網中はワイヤーの軌道上に立たないのが鉄則となるため、作業者同士で立ち位置を共有しつつ、ワイヤーから最低3メートルは離れる必要がある。

揚網時の巻き込まれ事故

揚網機に衣服や手が巻き込まれる事故は毎年報告されている。特に、袋網を引き上げる時に網地が手に絡まり、ウインチに巻き込まれるパターンが多い。

対処法は、揚網作業中は必ず手袋を外すことだ。手袋が網に引っかかると、手ごと巻き込まれるため、揚網機の緊急停止ボタンを手の届く位置に配置し、異常があればすぐに停止できるようにしておく必要もある。

転落・転倒事故の防止

甲板は常に濡れており、魚の粘液や海藻で滑りやすい。特に揚網直後は魚が散乱して足場が悪く、転倒しやすい。

滑り止め付きの長靴を履くのは当然だが、甲板に滑り止めマットを敷くとさらに安全性が上がる。また、夜間操業の場合は照明を増やし、足元がはっきり見えるようにすることで、転倒リスクを下げられる。

荒天時の無理な操業を避ける

天候が悪化した時、「せっかく来たから」と無理に操業する船頭がいるが、これは命に関わる。波高が2メートルを超えたら即座に引き返す判断が必要で、躊躇が事故につながる。

漁業共済の事故統計(2023年度、全国漁業共済組合連合会)によると、小型底びき網漁業の海難事故のうち約4割が荒天時の操業中に発生している。また、事故の6割が「予報より波が高くなった」ケースだったため、気象予報は参考にしつつも、最終的には実際の海況を自分の目で見て引き返す判断を遅らせないことが重要になる。

網具のメンテナンスと修理

底引き網の網地は消耗品だ。1シーズン(約6か月)操業すれば、袋網は必ず破れる。破れを放置すると穴が広がり、漁獲物が逃げるため、小さな損傷でも見過ごせない。

網の修理は帰港後すぐに行う。小さな破れなら自分で繕えるが、大きな破れは専門の網直し業者に依頼する必要があり、修理費用は破れの大きさによるものの、袋網全体の張り替えなら15〜25万円かかる。

オッターボードの塗装も定期的にメンテナンスする。錆びると重量が増し、網の開口角度が変わるため、年に1回は塗装を剥がして再塗装するのが理想とされている。

資源管理と持続可能な操業

底引き網は効率的な漁法だが、乱獲すれば資源を枯渇させる。水産庁の資源評価(2024年度)によると、日本近海の主要底魚資源のうち約3割が「資源水準低位」に分類されており、特にマダラ、ズワイガニ、アカガレイは減少傾向が顕著だ。

資源管理の第一歩は、漁獲サイズの制限を守ることだ。小さすぎる魚は逃がし、産卵前の親魚も保護する。また、同じ漁場を連日曳かず、ローテーションを組んで資源を休ませることで、翌年以降の操業条件にも差が出る。

漁協によっては、操業日数や曳網時間を制限している地域もある。こうしたルールは面倒に感じられるかもしれないが、短期の漁獲だけでなく長期的に自分たちの漁場を守るという目的と結び付いており、結果として将来の操業余地を残すことにつながっている。

底引き網漁業の経営と収支

底引き網漁業の初期投資は高額だ。船体、エンジン、網具、揚網機、魚探などを揃えると、中古でも1,500万〜3,000万円かかり、新造船なら5,000万円を超えるため、参入時点で資金計画の精度が問われる。

運転資金も大きい。燃料費は1日あたり2〜5万円、氷代は1〜2万円、網の修理費は月に5〜10万円かかる。乗組員を雇う場合は人件費も加わる。水産庁の経営調査(2023年度)によると、小型底びき網漁業の経営体あたりの年間漁業支出は平均1,980万円で、このうち燃料費が約28%、人件費が約35%を占める。

一方、年間水揚げ金額は経営体平均で2,780万円だ。支出を引くと粗利は800万円程度になるが、これは天候や魚価に大きく左右され、凪が続いて操業日数が増えた年は1,200万円を超える一方で、時化が多い年は500万円を切ることもあるため、収支は操業技術のみならず出漁可能日数の積み上げにも強く影響される。

次にやるべきこと: 網口の開口を数値化せよ

底引き網を始めて1年経ったら、次にやるべきは網口の開口幅を計測する仕組みを導入することだ。ベテラン漁師は経験で網の開き具合を判断するが、それを数値化すれば再現性が格段に上がり、操業判断の共有もしやすくなる。

ネットソンデという機器を使えば、網口の開口幅、網の高さ、水温、水深をリアルタイムで船上モニターに表示できる。価格は100万〜150万円と高額だが、導入した漁船は漁獲効率が平均で2割向上しており、五島列島沿岸西部では、2020年以降にネットソンデを導入した船が増え、現在では小型底びき網船の約4割が使用している。

また、GPS魚探と連動させて過去の好漁場データを蓄積することも有効だ。どの位置で、どの水深で、どの開口幅で曳いた時に漁獲が多かったかを記録し、操業の癖や海域ごとの反応差を見つけていくことで、次の判断を経験だけに頼らず組み立てやすくなる。

海底の地形は年々変化する。砂地が泥地に変わったり、岩が露出したりする。年に1回は魚探で全漁場を測量し直し、GPSマップを更新する必要があり、この作業を怠ると、知らないうちに岩礁帯で曳いて網を失うおそれがある。更新のタイミングは、台風シーズンが終わった直後が適している。海底地形が変わりやすい時期を踏まえ、早めに見直しておきたい。

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